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2014年9月 6日 (土)

「個人美術館の愉しみ」 赤瀬川原平

福岡県久留米市って いささか古いけどチェッカーズや松田聖子の出身地として 知られた時期がある。

 
 
僕は 母が久留米近辺の出身なので 昔からなじみがあるんだよね。
 
 
 
筑後地方の中核都市で、古くは化学関連の会社、、、ブリジストン 月星化成、アサヒコーポレーションといった 全国区の会社があった地域なんだけど 最近は、チェッカーズ 松田聖子以来 これといったトピックもない 地方都市なんだけどね(久留米のかた スミマセン!)
 
 
 
 
 
そこで このニュース。
 
 
 
 
 
 
 
福岡県久留米市の石橋美術館を運営する石橋財団は、市の要請で続けてきた美術館の運営から撤退することを発表した。これに伴い、収蔵している財団の美術品960点は、2016年秋までに東京のブリヂストン美術館に移管される方針が示された。久留米出身の洋画家、青木繁、坂本繁二郎、古賀春江の作品については随一のコレクションを誇っているだけに、地元へ与える影響は大きい。
 
(中略)
 
動きが明るみに出たのは今年5月20日だった。財団は美術館所有者の市に対し、運営受託契約の解消を通知。財団が公益財団法人に移行したことによる事業内容の見直しを理由に挙げた。西嶋大二館長は後の会見で「(財団)丸抱えの運営だったが、市が主体的に運営するのが本来あるべき市の美術館」と説明した。
 
(中略)
 

 一方で反省の声もある。「市や市民が石橋美術館を大切にしてこなかったからではないか」と。所蔵品を一点でも多く久留米に残してもらおうと、署名活動が始まった。

 世界的メーカーに成長したブリヂストン。創業家は美術館以外にも久留米に数え切れないほど貢献してきた。筑後川に寄生虫がいるため遊泳が禁止されていた頃、正二郎氏は市内の小中学校にプールを建設して寄贈。九州医学専門学校(現久留米大医学部)にも土地、建物を寄付した。

(※ 西日本新聞  8月8日 【見解】 より引用)

 

 

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福岡県久留米市は ブリジストン発祥の地で その創業者オーナーがつくった財団が 石橋美術館を運営していたらしい。
 
 
けっきょく この「騒動」は 美術館は久留米市が運営することになったんだけど 所蔵されていた作品は ブリジストン美術館にうつることになった。
 
 
署名運動とか、いろいろあったみたいなんだけど 財団側は なんらかの理由で運営からは手をひくらしい。もっとも 財団側は今後も協力はするって話だから やっぱり この記事のトーンと同じように 市民や市が あまりにもおんぶにだっこって側面があったのかもしれないね。
 
 
まぁ 実際 こういう美術館みたいなものって 大きなものでも 「小学校のころ なんとか学習でいったことがある」とか「むかーし なんとか展でいった記憶がある」とかで 実際 存在しているときは あんまり活用しない
んだけど いざなくなるってときは なんだか、ものすごくもったいない気持ちになる、、、ってことはよくあるよね。
 
 
 
 
 
 
大きな美術館でも そうであるなら 小さな個人美術館なんて そもそもたずねるきっかけさえないし いったところで 何をみていいのか ぜんぜん わからないよね。
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
この本は 本当にすばらしい。
 
 
 
 
 
 
 
パラパラと拾い読みしているだけで 今すぐにでも 新幹線にのって、美術館巡りの旅にでかけたくなるよ。
 
 
 
 
 
筆者は、赤瀬川原平、、、僕はいまだに 「超芸術トマソン」の人だけど、、、芥川賞作家だよね。
 
 
 
 
 
 
 
なので 赤瀬川氏の力にもよるところはおおきいとおもうんだけど この文章はすべて 1つの美術館についての記述が6ページってきまってて どれもとても読みやすい。
 
 
 
なぜなら この文章は そもそも 東海道新幹線のグリーン車で配布される「ひととき」という雑誌に連載されていたものを 一冊の本にまとめたものなんだよね。
 
 
 
だから すべての美術館が 関東以西の東海道新幹線をつかっていけるところにある美術館の紹介になってるよ。
 
 
 
 
 
 
この本には 45か所の美術館が、載っているんだけど 僕がいったことがある美術館は 足立美術館(島根県) 河村美術館(佐賀県) 大原美術館(岡山県) の3つだけなんだけど その3つとも 今この本を読んだらぜひとも再訪したくなった。
 
 
 
この美術館がどういう経緯で、設立され そのため どんな作品が所蔵されていて その作品の見どころが とてもわかりやすくかいてあるんだよね。
 
 
 
 
 
これを読んでいると 美術館っていうのは 作品をみにいくだけのところじゃなくて その美術館がある土地や、歴史、設立した人や運営している人のおもい なんかもすべて味わうことが 愉しみなんだってよくわかる。
 
 
だから 美術館にいって そのあと併設のカフェでコーヒーを飲んだり その街で食事をしたりっていう体験ぜんぶが 「美術館の愉しみ」ってことになるんだろうね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
実際 さきの例にあげた 福岡県久留米市の石橋美術館も 「ブリジストン創業者の石橋正二郎氏ゆかりの地」として できたわけで その石橋氏やブリジストンの歴史や 久留米市の変遷なんかも 作品と同時にあじわうことができる。
 
 
 
この本の45か所の個人美術館にも 企業の冠がついてる美術館は いっぱいあって おもだった企業をあげても 出光興産、メナード化粧品、大日本インキ、日動画廊、アサヒビール、ウッドワン、ポーラ化粧品、、、など 有名企業がとてもおおい。
 
 
 
そういう企業の創業者やゆかりの人物が、なぜこの地に美術館を開き どんな作家のどんな作品を集めているのかっていうのは とても興味深い。 なぜ、この会社の創業者はこの作家のこの作品を所蔵しているのか? ってことだね。
 
 
 
 
 
 
 
そんなことに おもいをめぐらしながら 新幹線にのってこの本片手に 美術館巡りをしてみたい。
 
 
 
 
 
 
 
たぶん 美術なんかに ほとんど縁がない 僕でも楽しく美術館巡りができるんじゃないかな? っておもわせてくれる素敵な本だよ。
 
 
 
 
 
新書版だけど 紙質もよくてカラー写真がたくさん。 おかげで 価格も 1300円(+税)って ちょっと高いけど 十分な内容の楽しい本だよ。
 
 
 
ぜひ おすすめしたい1冊ですよ。
 
 
 
 
 
と、いうことで また次回!

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