沖縄の離島が舞台 怒涛のSF近未来マンガ 「ナチュン」
2010年4月に完結して、絶版になっていたらしいんだけど Kindleで先月復刊したマンガだよ。
全6巻なんだけど 展開が もの凄くて 途中でぜんぜんべつの話しではないか? っておもってしまう。
舞台は 沖縄( 宮古島がベースだけど 本中では 架空の名前になっている ) で 設定は 近未来。
伝説の科学者の謎ときをもとめて、沖縄の島にきた石井光成っていう、若い男性が主人公の物語。
しゃべれないけど、イルカと交信できる 謎の「ドル子」との交流のはなしなのかな? っておもうんだけど、、、
だんだんあとで 宗教やら、国家間争いやら、秘密結社やら、島のひとびととの確執、ヤクザやら、世界戦争やら 入り乱れて もの凄い 超ド級のSF展開になっていく。
1巻~2巻は どちらかというと 沖縄の島の、まったりとした閉鎖的なふんいきがえがかれているよ。
これが なかなか 沖縄の離島の空気がリアルにつたわってくるんだよね。
土着の民族的な「祭り」のシーンや、ブタの解体シーン、オトーリやら あと 白人(ガイジン)と島の人との距離感や 男女の性的かかわりのゆるふわ(?)感 まで 本当によくわかってかいているよね。
そんな感じで ゆっくり 島で謎解きがおこなわれるかな? とおもいきや、、、、、、
なんと 3巻からは 深海での 目をそむけたくなるような収容所の、おぞましいシーンがつづく 怒涛の展開。
そこからは また 陸にもどって サスペンスな人工知能のはなし。
そして アクション映画のような 宗教や倫理、アフリカ情勢 とか なんかどんどんスケールがおおきくなるんだよね。
とくに 5巻~6巻までの 内容が ちょっと濃すぎて…… ページ数が 短いようにおもうな。
なんども 「あれ? どこか読み飛ばしたかな?」っておもうくらい 展開がはやい。
たぶん 別の漫画家がかけば、10巻以上になったんじゃないかな?
もっと ゆっくり展開して 説明があってもいいとおもう。
連載だったので なんか都合とかもあったかもしれないね。
5巻~6巻で それまでの伏線の回収が、、怒涛のようにおこなわれるので そのあと何回か もとの巻にもどって 読みなおしたりしたよ。
作者の「都留泰作」氏は もともと文化人類学者で、大学の准教授。
だから 沖縄やアフリカでのフィールドワークの経験が、活かされてるんだとおもうな。
ちなみに また 「ムシヌユン」 っていう 南国(沖縄)、謎解き、民族学的、SF、みたいな マンガを 昨年から連載しているらしい。
こちらも 追っかけてみたいね。
「ナチュン」は 一気読みもしてしまうし 何回も再読できる。
内容濃いストーリーなので ぜひ 一読してみてはどうでしょうかね。
(※ TSUTAYAとかでも レンタルあるみたい。確認してないけど )
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