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2012年5月

2012年5月21日 (月)

「洗いもの」のダンドリが コンセプチュアルスキル の正体である

その昔 僕は 外食業界にいて 現場で店長をやっていた時期がある。

 

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閉店まぎわには 厨房の調理器具やら 調理台やら なんやらかんやら 大量のあらいものがでてくる。

 

だから それを洗って殺菌する作業は とっても大変だけど しっかりマニュアルできまっていて 毎日2~3時間は アルバイトさんやパートさんがかかりっきりになる。

 

洗いものなので 家庭で主婦をやっている 近所のおばちゃんとかが やってくれると 洗い上がりもきれいだし なにより慣れているのか とても手際よくはやい。

 

ただ お店によっては深夜になったり 凄く短い時間しか働けないので パートのおばちゃんを雇うのは なかなか条件があわない。

 

それで 男子学生アルバイトに 厨房担当をかねつつ やってもらうわけだ。

 

18歳以上じゃないと 深夜は働けないんだけど 夜10:00までなら 高校生でもOKなので 閉店時間がはやいお店では 高校生なんかが途中までやって 残りは大学生アルバイトにバトンタッチ!みたいなことになる。

 

もちろん 最初から 大学生アルバイトが担当することもある。

 

 


そこで 不思議なことに 気がついたんだよね。

 

 

 

これが どの地域や どのお店でも 必ず 高校生アルバイトより 大学生アルバイトのほうが 圧倒的に はやくて 仕上がりがキレイなんだよね。

 

 

慣れていない高校生 よりも 慣れていない大学生 のほうが うまい。

慣れている高校生 よりも 慣れている大学生 のほうがもちろん圧倒的に上。

相当慣れている 高校生よりも バイトはじめて6ヶ月くらいの 中堅クラスの大学生のほうが うまかったりする。

 

 

パートのおばちゃんが 「洗いもの」がとてもはやいのはわかる。
いつも家庭でやっているから 要領をつかむのがはやいんだろうね。

でも 別に家であとかたづけをやっているとか、一人暮らしの大学生とかにかぎらず ほぼ間違いなく 大学生のほうが 仕事ができる。

 

これは どういうことなんだろうか?

 

もちろん 大学受験に「それ」のテストがあるわけでないし。

 

 

 

 

高校生アルバイトと 大学生アルバイトの差は何か? というと これは いわゆる 「コンセプチュアルスキル」がちがうんだよね。

 

 

以前にも 書いたんだけど  組織とか集団のなかでは 個人として 3つの役割をきたいされている といわれている。

 

ひとつが 「テクニカルスキル」 これは単純に技術的スキル。

 

ふたつめが 「ヒューマンスキル」 これはおもに コミュニケーションだったり人間関係のスキル。

 

そして 3つめが 「コンセプチュアルスキル」 といわれていもので 直訳すると 「概念化能力」 まぁ 訳してもなんだかよくわかんないけど。

 

かんたんにいうと 「経験をもとに 応用できる力」みたいなもんだね。

 

 

推測するに 大学生になる過程とか 大学での生活というのは 高校にくらべて 自由度が高く 自分や親や友人とかと相談しながらすすめていく機会が 格段にふえる。

 

そのなかで 困ったり 失敗したりして 「問題解決能力」がみがかれてくるんだろうね。

 

でも 高校生っていうのは 昨今はほとんどの人は高校にはいくし カリキュラムは学校がきめているし 自分で意思決定する機会とかはほとんどない。

 

だから 「洗いもの」の段取りをかんがえるとかは ほとんどやったことがないことで 高校生にはとてもむつかしいものになるんだとおもう。

 

 

 

 

つまり コンセプチュアルスキル = 経験をもとに 応用できる力 → 問題解決能力 というのは 「困る」という経験がとても重要なんだよね。

 

よく 会社で 「自分で問題を発見して 自分で改善できるようになりなさい」とかいわれたり するよね。

 

これができるようになるには たくさん「困る」経験が必要なんだよね。

 

 

だから ひととおり仕事ができるようになった人なんかには いままでと違った仕事のやりかたでしか できないような仕事を経験すると グンと能力がのびる というのはそこにあるんだとおもう。

 

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コーチングのプログラムを組むときには 意図的にこういう「ストレッチ」の要素をとりいれることは 必須。

 

そうでないと 一般的に だいたい今までの延長線上のスキルでみんな乗りきろうとするから。

 

実際 僕のコーチングプログラムでは ここを重視して

 

「まったく手が届かない目標ではないけど 頑張ったぐらいでは 達成できない」

 

というような目標を いろんな資料をみながら話し合ってたてる。

 

 

 

 

 

そこでの試行錯誤だったり 実際にやっていくときの経験だったりが あとでとても効いてくるんだよね。





「困る」ことが コンセプチュアルスキルを伸ばすポイントで それは「意図的に」おこなわないといけない ということ。

 

 

 

まぁ 僕はなかなか大学生が採用できなくて 困った経験があったりしたんだけどね。







 

 


2012年5月14日 (月)

めざせ! 「会社人間」 えっ?

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ふつうは 「会社人間」 という 言い方は あんまりいい意味でつかわれないんだけど あらためて かんがえてみると 「会社人間」になること というのは とてもいいこと なんだとおもうな。


 

たとえば 会社には その会社の社訓とか ビジョンとかがあったりするんだけど それに忠実であろうとするのなら 非常にすばらしい仕事ができるんじゃないかとおもう。

 

ところが 実体は なかなか社訓どおり、ビジョンの実現に邁進する ということはむつかしい。

 

なぜなら 現実的には いわゆる「会社の事情」とかで 社訓とか、ビジョンとかに 反するようなことを やらざるを得ないからだとおもう。

 


だから 「会社人間」ではだめで 倫理観をもって仕事しましょって 話なんだけど、、、、、、、、、、、、、、、

 

これ 間違いですよね?

 

 

 

 


「会社人間」は 会社の事情を優先しているのではなくて 意識的にしろ 無意識的にしろ 会社よりも 上司を優先している。

 

つまり 「会社人間」ではなくて 「上司人間」なわけなんだよね。

 

だから 会社の本質的な利益をそこなうような ことでも 上司のいうことを優先することで 「会社のため」とかいうんだけど それは 本来会社のためにならない。

 

 

 

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コーチングなんかの話のなかで クライアントさんと話をしているときに 混乱しているときとか 迷っているときとかは こういうケースが多いな。

 

 

つまり、「仕事をとるか? 上司をとるか?」 みたいなケース。

 

 

これは どっちでも その人が何をとるか? なので どっちが正しいとかはないとおもうし 何より ケースバイケースだとおもう。

 

でも 上司のいうことをきくのが うまいことが 仕事ができることではないよね。

 

ただし 上司のいうことを きくのが上手い人は 出世しやすくなるのは 本当。

 

 


 

だから 本来は

 

「会社人間(仕事ができる人間)」

 

をめざさないといけないのが 

 

「上司人間(上司のオーダーをうまくこなすことができる人間)」 

 

を目指すようになってしまうんだとおもうな。

 
 

 

だけど よく 大きな会社とか 有名企業なんかで けっこうなポジションの人が 別の会社や業界でつかいものにならなかったり、起業して こてんぱんだったりするのは 

 

「上司のオーダーに答えること = 仕事ができること」

 

と勘違いするから という場合が大半なんだよね。

 



もちろん、キャリアが浅い場合とかは しっかり上司や先輩のいうことを聞くことが 仕事のちからをつけることになる場合もある。

 

また、大きな視点からみた場合 会社や組織の利益になるけど ミクロな視点からみると それに反するような気がするケースとかもあるので 上司のいうことを 聞いてはいけない というわけでもない。

 
 


だから ポンポンと出世した人とか ドカンと結果を出した人とかを あんまり参考にしてはイカンよ。

そういう人は 大抵「上司人間」で それを自分の実力だと勘違いしてしまうケースがあるからね。

 
 


本当に 参考にすべきは 「継続的にがんばっている人」で そのやりかたを しっかり自分のものにしていくことが 最終的に 「会社人間(仕事ができる人間)」 になるんだと おもう。

 

 

「補足」  ちなみに 頑張ること というのは ただ一生懸命やることでは ないよ。

※ 過去エントリー 「頑張ること」の誤解?






 

2012年5月11日 (金)

5/12(土)ラジオONAIR 行動科学でなくて、行動「工学」のはなし

ゴールデンウイークで なんだかずいぶんブログ更新期間があいてしまいました。

今月のラジオONAIR のお知らせです。


毎月第2土曜日 21:30~22:30 

ROK ラジオ沖縄 (AM 864)
  GOINにMYWAY 

 


今月は 「行動工学」について 話をしていますよ。

 

 

僕は コーチングをやっているんだけど よく誤解されるのが 

 

「気持ちの持ち方とか、マインドを変えることで やる気をひきだすことでしょう?」

 

とか いわれるんだけど そうじゃないです。

 

僕が コミットしているのは もともと行動主義といわれる BFスキナーの考え方を もとにした コーチングの手法なので 一連の心理学的手法の対極 まったく反対 とおもって OKだとおもうな。

 

 

そのあたりを ちょっと今月は話をしています。

 

 

 
 


前回は 「新入社員のための上司対策 永久保存版(笑)」と題して 4月に話をしています。

以下 アーカイブスです


↓ ↓

4月 その1

4月 その2

4月 その3

4月 その4


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4月のリクエスト曲は  小沢健二の 「愛し愛されて生きるのさ」でした。












 

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